団体概要
戦前は日本人にさせられ、戦後はサンフランシスコ条約により自動的に日本国籍を喪失し、納税義務を果たしながらも国籍条項で選挙権は与えられず、年金、就職、結婚、融資等々の差別的待遇を余儀なくされている在日韓国・朝鮮人(以下「在日」という)という存在。私達は、その誕生の由来と生活実態を知らないが故に無理解に終始している日本社会を啓発し、ますます進む少子高齢化時代に彼らの内包する才能と人材を発掘して、地域社会が発展するような活躍の場を与えることによって彼らの法的、社会的地位の向上をめざします。
さらに国籍の違いを超えてともに繁栄する共生社会の実現を図り、あわせて日、韓・朝(朝鮮半島全体をいう=以下同じ)政府から福祉事業の恩恵を受けられていないまま老いていく困窮者のために福祉施設の建設を、次代を担う有為の学生に奨学金制度確立をめざします。
NPO法人設立申請に至るまで
欧米列強に伍したとはいえ痛惜の植民地政策36年間に、さまざまな理由により朝鮮半島から渡日し、各地の炭鉱や工事現場などの事業所、軍需工場、戦地、震災地などで死亡し、身元や遺族が確定された遺骨は故地朝鮮半島に帰還したものもありますが、大半の遺骨は生地に戻ることが出来ず無縁仏となり日本各地に散らばったまま慰霊も行われずにいました。1980年に日韓親善仏教協会が「慰霊なくして真の友好と平和はない」と議決し、そのことにより日本人篤志家三木政楠氏の浄財と日韓有志の協力の下に京都府相楽郡南山城村童仙房の曹溪宗総本山高麗寺境内に金千洙当時代表役員より約1000坪の提供を受け慰霊塔が建立され、厚生省が地下倉庫に保管していた半島出身の旧帝国軍人、軍属の1136体も招魂し、毎年10月に内外より多数の人士を集め殉難者の慰霊と日、韓・朝友好、北東アジア安定、世界平和を誓ってきました。
日、韓・朝政府間で条約や声明で友好平和を謳ったとしても、生前は貧苦、病気、事故、空襲、流言飛語等で苦しみ、死後も関係国家のはざまで関心を寄せられずに無縁仏になり果て不幸な環境に終始した朝鮮半島出身者を慰霊する我々にとって、殉難者の後輩、子孫である在日の日本国内における法的、社会的地位向上を願うことはすなわち犠牲者の御霊に報いることになると信じて参拝してきたし、そのことが真の日、韓・朝友好であり、国籍の違いを超えて栄える共生社会であり、日本の内なる国際化を実践することにもつながっていくに違いありません。
入会のお願い
上記趣旨、経過によって我々が長年にわたり行なって来た活動をより発展させ、そして永続性を持たせるために特定非営利活動法人格を取得、これまでの平和の推進・国際協力・人権擁護に加えて、朝鮮半島出身旬何者に南北の差別は無かったごとく在日の民団系と朝総連系の交流と和合、困窮老人福祉・社会教育促進の活動をし、趣旨に賛同する日、韓・朝、在日の人士、団体、法人がその目的達成のもとに参画し協力しあえるよう、会員になっていただきたくお願いいたします。